のうぜんかずら 凌霄花


 中国の中部から南部に広く分布するつる性の落葉樹です。
日本には古い時代に入ってきており、平安時代には薬用として栽培されていました。
枝や幹から気根と呼ばれる根を出し、それが壁やフェンス、他の樹木などにへばりついて体を支
えて上に伸びていきます。
主な開花期は夏で、垂れ下がった枝にラッパ型の花をたくさん咲かせます。
花色は濃い赤オレンジ色で非常に目立つ色彩です。
ひとつひとつの花は短命ですが、絶え間なく新しい花を咲かせます。
めしべの先端は最初2又に開いており、何かが触れると閉じる性質があります。
曇天だと花がつぼみのままぽとりと落ちることがあります。
また、つるの伸びる勢いが強すぎるときも、同様の現象が起こります。
非常に生育旺盛で丈夫なので公園などに植えられます。
耐寒性はあまりないので、寒冷地には不向きです。

由来
属名のカンプシスはギリシア語の「曲がる」に由来し、雄しべの形に由来します。種小名のグランディフロラは「大きな花の」の意味です。
和名は漢名の凌霄(りょうしょう)が元で、ノウセウ→ノウセウカズラ→ノウゼンカズラと、転訛していったとされます。
英名は原産地と花姿、そしてつるでよじ登る性質からチャイニーズ・トランペット・バインやチャイニーズ・トランペット・フラワーと呼ばれます。


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